ディスパッション
ゴマ write
2話
朝日に起こされ、窓を開ける。
毒々しい色のキノコがふつふつと生えた芝生。
キノコに群がる八つ目の蟻がこちらに向かってきたので、
扉を閉めた。
さっきの蟻はなんだったのだろう?
これが異変の始まり。
1話
私を苛立たせる緑の点滅から解放され、
止まった秒針を跨いで進んでいく。
休日にもかかわらず、後ろからは悲鳴。
また緑の犠牲者が出たのかもしれない。
0話
考える事をやめた人、やめたい人の長蛇の列。
列はみるみる蛇行し自分のいる位置まで迫ってきた。
最後尾はココ、プレートを持つ男は不精ひげの下でニヤついた。
急に後ろに手を引かれ列の通過予測地点から離れた。
時刻は12:00。
イラストレーション ナガノヨシアキ
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